設計施工会社の提案営業を型にし、Google Workspace Studio で自動化とAI活用を組み込む
少人数でも、
- 相談前
- 案件が
増える ほど 情報整理・ 見積り・段取りが 重なり、 提案が 遅れていた - 支援後
- 提案の
順序と 見積りの 確認が 型に なり、 少人数でも 提案を 進められる 体制に なった
守秘のため匿名化しています。面談では、守秘の範囲で具体的にお話しします。
この事例で分かること
- 一人
ひとりの 頑張りに 頼る 提案営業を、 チームで 回る 仕組みへ移す方法 - 見積り・段取りの
抜け漏れを、 仕組みで 減らす設計 - AIを、
現場で 使い続けられる 形で 運用に 組み込む 考え方 - Google Workspace Studio で、
メールと 表計算の 定型作業を 自動化する 組み方 - 少人数でも、
提案・既存の お客さまへの 働きかけ・情報収集を 並行できる 体制 - 受注・失注の
理由を 残し、 うまく いったやり方を 繰り返す 振り返りの 設計
詳しく
概要
内装・設計施工の BtoB 提案営業では、案件化してからの情報整理、見積りの前提確認、社内外の段取りが重なります。 少人数の会社ほど、提案が詰まり、提出が遅れ、比べられたときに不利になる、という循環が起きやすくなります。
本支援では、一人ひとりの頑張りに頼る提案営業を、チームで回る仕組みへ移すために、次の5つをセットで整えました。
- 提案の進め方を型にする(現状整理 → 課題 → 提案 → 見積り → 段取りの順番を決める)
- 見積り前の確認と段取りを型にする(抜け漏れを減らす確認の関門を設ける)
- 情報収集と記録を自動化する(Google Workspace Studio で、顧客・競合・案件の情報を集め、あとから追えるようにする)
- AI を実務に組み込む(図面・仕様・議事録・メールの要点をまとめ、資料のたたき台をつくる)
- 振り返りを型にする(受注・失注の理由と、案件の段階を見える形にする)
守秘のため、個別のクライアント名や成果物の原本は出していません。構成・考え方・進め方が分かる形で再構成しています。
内装・設計施工の提案営業で、つまずきやすいところ
1) 案件の情報が散らばる
- 施主の要望、レイアウト、仕様、制約条件がメール・口頭・図面に分かれ、全員の認識が揃わない
- 「あとで聞けばいい」が積み重なり、見積りの直前に手戻りが起きる
2) 積算・見積りが人に頼っている
- 似た過去案件を探せず、毎回ゼロから読み直しになる
- 前提条件(範囲・含む/含まない・納期・施工条件)の抜け漏れがくり返し起きる
3) 協力会社からの見積りの回収が遅れる
- 依頼の情報が足りず、差し戻しと再依頼で時間がかかる
- 回収状況が追えず、催促が担当者まかせになる
4) 営業・設計・工事の間で話が途切れる
- 受注までの話が工事側に伝わらず、「聞いていない」が起きる
- 施工条件・段取り・リスクの見立てが、提案に反映されない
5) 既存のお客さまへの働きかけが続かない
- 日々の案件対応に押され、お客さまとの接点が「案件が出たときだけ」になる
- 競合やお客さまの動きに気づけず、相談のきっかけを逃す
6) 受注・失注の理由が残らない
- 案件数や受注数は見えても、なぜ受注できたか・なぜ失注したかが整理されない
- 次の一手が「もっと頑張る」になり、改善が積み上がらない
この支援で目指した状態
- 提案から見積り提出までの時間を短くする
- 見積りの前提と段取りの抜け漏れを減らし、手戻りを減らす
- 協力会社からの見積りの回収状況が見え、遅れに早く気づける
- 提案の質が、担当者によって大きく変わらない
- 少人数でも、既存のお客さまへの働きかけを続けられる
- 受注・失注の理由が残り、改善が積み上がる
やったこと
- 提案の進め方を型にする
- 案件ヒアリングのテンプレートを整え、必ず聞く項目を揃える
- 現状整理 → 課題 → 提案 → 見積り → 段取りの順番を決める
- 提案ストーリーの骨子を、相手が判断する順番で揃える
- 見積り前の確認の関門を設ける
- 仕様・範囲・条件のチェックリストを整える
- 「含む/含まない」を書き出すルールを決める
- 提出前の確認を最小限の手順にし、通す条件を決める
- 段取りを型にする(営業 → 設計 → 工事)
- 社内への依頼の手順を決める(依頼先・期限・渡すもの)
- 施工条件とリスクを提案に反映するルールを決める
- 案件の引き継ぎの書式を整える(言った・言わないを防ぐ)
- 情報を1か所に集める
- 案件・顧客・提案・見積り・工事の情報を1か所に集める
- 似た過去案件を探せるよう、分類の付け方を決める
- Google Workspace Studio で自動化する
- 見積り依頼の下書きを、必要な情報を入れた形でつくる
- 見積りの回収状況を記録し、未回収を担当者に知らせる
- 顧客・競合・業界のニュースを集め、共有する
- AI に要点をまとめさせる
- 図面・仕様・メール・議事録から、論点・未確定のこと・宿題を抜き出す
- 提案資料のたたき台をつくる(構成 → 箇条書き → 根拠の整理)
- 競合やお客さまのニュースを要約し、営業で使える1枚にする
- 失注の理由を書いた記録を分類し、次に活かせる形で残す
- 振り返りを型にする
- 案件の段階の基準を決める
- 受注・失注の理由の分類を揃える
- 定例で見る順番と、判断する点を決める
Google Workspace Studio で組んだ自動化
Google Workspace Studio は、プログラムを書かずに(ノーコードで)AI エージェントを作れる、Google のサービスです。Gmail・Google ドライブ・スプレッドシートなどの中で、決まった作業を自動で進めます。 この支援では、普段使っているメールと表計算の中で、次の流れを組みました。
- 見積り依頼:案件の記録に必要な項目が揃ったら、協力会社への依頼文の下書きをつくる(送るのは担当者)
- 見積り回収:協力会社からの見積りメールを読み取り、回収状況の一覧を更新する。期限を過ぎた依頼は担当者に知らせる
- 情報収集:顧客・競合・業界のニュースを定期的に集め、要点をまとめて共有する
- 要点のまとめ:議事録やメールから、論点・未確定のこと・宿題を抜き出し、案件の記録に残す
新しいツールを増やさず、いつもの画面の中で回ることを優先しました。
AI を現場で使い続けるための運用ルール
内装・設計施工の提案では、読み違いや前提の違いが、そのまま損失になります。 そのため、AI にすべてを任せるのではなく、次のルールで運用を設計しました。
- AI の役割を絞る:文章をゼロから生み出すことより、要点のまとめ・抜け漏れの検知・たたき台づくりに使う
- 入力を揃える:テンプレートに沿って、案件の情報を同じ粒度で入れる
- 出力を揃える:見出しと形式を統一し、読む人の負担を減らす
- 最後の判断は人:見積りの条件・範囲・金額は、必ず人が確定する
- 記録を1か所に:AI の出力も判断の記録として残し、あとで使える形にする
変わったこと
- 提案の準備が、毎回ゼロからではなく、型に沿って組み上がるようになった
- 見積りの前提と段取りの抜け漏れが減り、手戻りが起きにくくなった
- 見積り依頼の下書きと回収状況の記録が自動になり、どの依頼が止まっているかが見えるようになった
- 少人数でも、提案・既存のお客さまへの働きかけ・情報収集を並行でき、取りこぼしを減らせるようになった
- 受注・失注の理由が残り、うまくいったやり方を繰り返しやすくなった
「忙しいほど提案が遅れる」から、「忙しくても提案が進む」へ。 少人数の営業体制で、まず取り組みやすい打ち手だと考えています。
手元に残ったもの
実物は
- 案件ヒアリングテンプレ 案件化の
直後に 揃える 情報を 決め、 後工程の 手戻りを 抑えます。 - 見積り前提チェックリスト 見積りを
出す前の 関門と して 使い、 抜け漏れを 減らします。 - 提案ストーリーテンプレ 結論
→ 根拠 → 具体 → 確認の 順に 揃え、 誰が 作っても ぶれにくい構成にします。 - 見積りの依頼と回収の自動化 Google Workspace Studio で、
依頼文の 下書き、 回収状況の 記録、 未回収の 検知と 担当者への 通知を 自動化します。 送る 前の 確認は 人が 行います。 - 営業情報ダイジェスト 顧客・競合・業界の
ニュースを 集め、 営業で 使える 要点に まとめて 共有します。 - 受注・失注の理由の記録 失注の
理由を 改善に 使える 粒度で 残し、 うまく いったやり方を 繰り返せるようにします。
体制
- 支援の範囲
- 提案営業・見積り・段取り・自動化・AI活用・振り返りの設計
- 進める役
- Yohaku Shift 武田
- ご支援先
- 営業部長・積算/見積責任者・工事部長
よくある質問
Q. AIを入れると、現場の入力が増えませんか?
入力を増やす設計は採りません。今ある見積り・案件メモ・メール・議事メモから必要な分だけ拾い、確認と例外の判断は人が行う運用にします。
Q. 積算・見積りの精度は、AIで上がりますか?
AIだけで精度を上げるのではなく、見積りの前提・差し戻しの理由・協力会社への依頼の書式を揃えて、精度が上がる土台をつくります。
Q. 小規模でも運用できますか?
少人数を前提に、確認の関門とテンプレートと定例だけに絞ります。運用の負荷が増える設計は採りません。
Q. 情報漏洩が心配です
守秘の範囲を前提に、データの取り扱い・権限・記録・出力の扱い(外部への共有の禁止など)を先に決めます。
Q. Google Workspace Studio を使うには、新しいツールの導入が必要ですか?
Google Workspace をお使いであれば、普段のメールやスプレッドシートの中で動く形で組めます。契約しているプランによって使える機能が違うため、最初に確認します。
Q. どこから始めるのがよいですか?
まずは見積り前の確認と、案件で決めたことの記録から始めることをおすすめします。ここが揃うと、案件の流れが見えやすくなり、うまくいったやり方を繰り返しやすくなります。