設計施工会社の提案営業を型にし、Google Workspace Studio で自動化とAI活用を組み込む

少人数でも、提案を速く、抜け漏れを減らして進められる営業体制を整える

建設・内装(設計施工) | 約8〜12週間

相談前
案件が増えるほど情報整理・見積り・段取りが重なり、提案が遅れていた
支援後
提案の順序と見積りの確認が型になり、少人数でも提案を進められる体制になった

守秘のため匿名化しています。面談では、守秘の範囲で具体的にお話しします。

この事例で分かること

  • 一人ひとりの頑張りに頼る提案営業を、チームで回る仕組みへ移す方法
  • 見積り・段取りの抜け漏れを、仕組みで減らす設計
  • AIを、現場で使い続けられる形で運用に組み込む考え方
  • Google Workspace Studio で、メールと表計算の定型作業を自動化する組み方
  • 少人数でも、提案・既存のお客さまへの働きかけ・情報収集を並行できる体制
  • 受注・失注の理由を残し、うまくいったやり方を繰り返す振り返りの設計

詳しく

概要

内装・設計施工の BtoB 提案営業では、案件化してからの情報整理、見積りの前提確認、社内外の段取りが重なります。 少人数の会社ほど、提案が詰まり、提出が遅れ、比べられたときに不利になる、という循環が起きやすくなります。

本支援では、一人ひとりの頑張りに頼る提案営業を、チームで回る仕組みへ移すために、次の5つをセットで整えました。

  • 提案の進め方を型にする(現状整理 → 課題 → 提案 → 見積り → 段取りの順番を決める)
  • 見積り前の確認と段取りを型にする(抜け漏れを減らす確認の関門を設ける)
  • 情報収集と記録を自動化する(Google Workspace Studio で、顧客・競合・案件の情報を集め、あとから追えるようにする)
  • AI を実務に組み込む(図面・仕様・議事録・メールの要点をまとめ、資料のたたき台をつくる)
  • 振り返りを型にする(受注・失注の理由と、案件の段階を見える形にする)

守秘のため、個別のクライアント名や成果物の原本は出していません。構成・考え方・進め方が分かる形で再構成しています。


内装・設計施工の提案営業で、つまずきやすいところ

1) 案件の情報が散らばる

  • 施主の要望、レイアウト、仕様、制約条件がメール・口頭・図面に分かれ、全員の認識が揃わない
  • 「あとで聞けばいい」が積み重なり、見積りの直前に手戻りが起きる

2) 積算・見積りが人に頼っている

  • 似た過去案件を探せず、毎回ゼロから読み直しになる
  • 前提条件(範囲・含む/含まない・納期・施工条件)の抜け漏れがくり返し起きる

3) 協力会社からの見積りの回収が遅れる

  • 依頼の情報が足りず、差し戻しと再依頼で時間がかかる
  • 回収状況が追えず、催促が担当者まかせになる

4) 営業・設計・工事の間で話が途切れる

  • 受注までの話が工事側に伝わらず、「聞いていない」が起きる
  • 施工条件・段取り・リスクの見立てが、提案に反映されない

5) 既存のお客さまへの働きかけが続かない

  • 日々の案件対応に押され、お客さまとの接点が「案件が出たときだけ」になる
  • 競合やお客さまの動きに気づけず、相談のきっかけを逃す

6) 受注・失注の理由が残らない

  • 案件数や受注数は見えても、なぜ受注できたか・なぜ失注したかが整理されない
  • 次の一手が「もっと頑張る」になり、改善が積み上がらない

この支援で目指した状態

  • 提案から見積り提出までの時間を短くする
  • 見積りの前提と段取りの抜け漏れを減らし、手戻りを減らす
  • 協力会社からの見積りの回収状況が見え、遅れに早く気づける
  • 提案の質が、担当者によって大きく変わらない
  • 少人数でも、既存のお客さまへの働きかけを続けられる
  • 受注・失注の理由が残り、改善が積み上がる

やったこと

  • 提案の進め方を型にする
    • 案件ヒアリングのテンプレートを整え、必ず聞く項目を揃える
    • 現状整理 → 課題 → 提案 → 見積り → 段取りの順番を決める
    • 提案ストーリーの骨子を、相手が判断する順番で揃える
  • 見積り前の確認の関門を設ける
    • 仕様・範囲・条件のチェックリストを整える
    • 「含む/含まない」を書き出すルールを決める
    • 提出前の確認を最小限の手順にし、通す条件を決める
  • 段取りを型にする(営業 → 設計 → 工事)
    • 社内への依頼の手順を決める(依頼先・期限・渡すもの)
    • 施工条件とリスクを提案に反映するルールを決める
    • 案件の引き継ぎの書式を整える(言った・言わないを防ぐ)
  • 情報を1か所に集める
    • 案件・顧客・提案・見積り・工事の情報を1か所に集める
    • 似た過去案件を探せるよう、分類の付け方を決める
  • Google Workspace Studio で自動化する
    • 見積り依頼の下書きを、必要な情報を入れた形でつくる
    • 見積りの回収状況を記録し、未回収を担当者に知らせる
    • 顧客・競合・業界のニュースを集め、共有する
  • AI に要点をまとめさせる
    • 図面・仕様・メール・議事録から、論点・未確定のこと・宿題を抜き出す
    • 提案資料のたたき台をつくる(構成 → 箇条書き → 根拠の整理)
    • 競合やお客さまのニュースを要約し、営業で使える1枚にする
    • 失注の理由を書いた記録を分類し、次に活かせる形で残す
  • 振り返りを型にする
    • 案件の段階の基準を決める
    • 受注・失注の理由の分類を揃える
    • 定例で見る順番と、判断する点を決める

Google Workspace Studio で組んだ自動化

Google Workspace Studio は、プログラムを書かずに(ノーコードで)AI エージェントを作れる、Google のサービスです。Gmail・Google ドライブ・スプレッドシートなどの中で、決まった作業を自動で進めます。 この支援では、普段使っているメールと表計算の中で、次の流れを組みました。

  • 見積り依頼:案件の記録に必要な項目が揃ったら、協力会社への依頼文の下書きをつくる(送るのは担当者)
  • 見積り回収:協力会社からの見積りメールを読み取り、回収状況の一覧を更新する。期限を過ぎた依頼は担当者に知らせる
  • 情報収集:顧客・競合・業界のニュースを定期的に集め、要点をまとめて共有する
  • 要点のまとめ:議事録やメールから、論点・未確定のこと・宿題を抜き出し、案件の記録に残す

新しいツールを増やさず、いつもの画面の中で回ることを優先しました。


AI を現場で使い続けるための運用ルール

内装・設計施工の提案では、読み違いや前提の違いが、そのまま損失になります。 そのため、AI にすべてを任せるのではなく、次のルールで運用を設計しました。

  • AI の役割を絞る:文章をゼロから生み出すことより、要点のまとめ・抜け漏れの検知・たたき台づくりに使う
  • 入力を揃える:テンプレートに沿って、案件の情報を同じ粒度で入れる
  • 出力を揃える:見出しと形式を統一し、読む人の負担を減らす
  • 最後の判断は人:見積りの条件・範囲・金額は、必ず人が確定する
  • 記録を1か所に:AI の出力も判断の記録として残し、あとで使える形にする

変わったこと

  • 提案の準備が、毎回ゼロからではなく、型に沿って組み上がるようになった
  • 見積りの前提と段取りの抜け漏れが減り、手戻りが起きにくくなった
  • 見積り依頼の下書きと回収状況の記録が自動になり、どの依頼が止まっているかが見えるようになった
  • 少人数でも、提案・既存のお客さまへの働きかけ・情報収集を並行でき、取りこぼしを減らせるようになった
  • 受注・失注の理由が残り、うまくいったやり方を繰り返しやすくなった

「忙しいほど提案が遅れる」から、「忙しくても提案が進む」へ。 少人数の営業体制で、まず取り組みやすい打ち手だと考えています。

手元に残ったもの

実物は守秘のため公開していません。

  • 案件ヒアリングテンプレ 案件化の直後に揃える情報を決め、後工程の手戻りを抑えます。
  • 見積り前提チェックリスト 見積りを出す前の関門として使い、抜け漏れを減らします。
  • 提案ストーリーテンプレ 結論 → 根拠 → 具体 → 確認の順に揃え、誰が作ってもぶれにくい構成にします。
  • 見積りの依頼と回収の自動化 Google Workspace Studio で、依頼文の下書き、回収状況の記録、未回収の検知と担当者への通知を自動化します。送る前の確認は人が行います。
  • 営業情報ダイジェスト 顧客・競合・業界のニュースを集め、営業で使える要点にまとめて共有します。
  • 受注・失注の理由の記録 失注の理由を改善に使える粒度で残し、うまくいったやり方を繰り返せるようにします。

体制

支援の範囲
提案営業・見積り・段取り・自動化・AI活用・振り返りの設計
進める役
Yohaku Shift 武田
ご支援先
営業部長・積算/見積責任者・工事部長

よくある質問

Q. AIを入れると、現場の入力が増えませんか?
A.

入力を増やす設計は採りません。今ある見積り・案件メモ・メール・議事メモから必要な分だけ拾い、確認と例外の判断は人が行う運用にします。

Q. 積算・見積りの精度は、AIで上がりますか?
A.

AIだけで精度を上げるのではなく、見積りの前提・差し戻しの理由・協力会社への依頼の書式を揃えて、精度が上がる土台をつくります。

Q. 小規模でも運用できますか?
A.

少人数を前提に、確認の関門とテンプレートと定例だけに絞ります。運用の負荷が増える設計は採りません。

Q. 情報漏洩が心配です
A.

守秘の範囲を前提に、データの取り扱い・権限・記録・出力の扱い(外部への共有の禁止など)を先に決めます。

Q. Google Workspace Studio を使うには、新しいツールの導入が必要ですか?
A.

Google Workspace をお使いであれば、普段のメールやスプレッドシートの中で動く形で組めます。契約しているプランによって使える機能が違うため、最初に確認します。

Q. どこから始めるのがよいですか?
A.

まずは見積り前の確認と、案件で決めたことの記録から始めることをおすすめします。ここが揃うと、案件の流れが見えやすくなり、うまくいったやり方を繰り返しやすくなります。

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